中性脂肪と血糖値

中性脂肪とは体内にある脂質のひとつ。筋肉や心臓などのエネルギーの元になります。

中性脂肪は小腸で食べ物から吸収されたものと、肝臓で合成されたものがありますが、すぐに使われないものは脂肪に作り変えられて皮下脂肪などの中にたくわえられます。内臓を守ったり、体温を保ったりするのにある程度はたくわえておく必要があるんです。

ただ、中性脂肪があまりにも多いとさまざまな問題がでてきます。


中性脂肪が増えすぎるとどうなる?

中性脂肪の基準値は50~149mg/dl。

中性脂肪が増えすぎてしまうと、動脈硬化や脂質異常症、高血糖などの生活習慣病や急性すい炎、痛風、脂肪肝の原因になります。また内臓脂肪にも変わりやすいので、他のさまざまな病気の原因になってしまいます。

血糖値が上がる

食事でとって、すぐに使われなかった糖は中性脂肪へと変わります。そして中性脂肪が増え過ぎると、それを分解するために遊離脂肪酸という物質がつくられます。この遊離脂肪酸はインスリンを効きにくくする性質があるので、血糖値を高くしてしまいます。

検査の結果、血糖値が高くないからと安心しないでください。もし中性脂肪の値が高めだったら、高血糖になってしまう可能性も。中性脂肪と血糖値には密接な関係性があるので両方を気をつけないと意味がありません。

超悪玉コレステロールが増える

中性脂肪が増えると、それを多く含むLDL(悪玉)コレステロールが増えます。そのLDLコレステロールの中にも粒の大きいものと小さいものの2種類があるのですが、とくにやっかいなのが小粒のLDL。中性脂肪が多いとこの小粒のLDLが増えやすいといわれています。

小粒LDLは「小型LDL」や「スモールデンスLDL」と呼ばれていますが、粒が小さいので血管の壁に入り込みやすいのです。さらに小粒のために中に抗酸化作用のある成分があまりないのですぐに活性酸素によって酸化されてしまいます。

しかもふつうの悪玉コレステロールが血液中に2日間しかとどまらないのに対し、小型LDLはなんと5日間もとどまってしまうんですね。その間にどんどん血管内に侵入して、血管にこぶを作り、結果動脈硬化を引き起こします。

動脈硬化がすすむと、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気になるリスクがググッと上がります。中性脂肪によって動脈硬化になるリスクは高コレステロールよりも高いといわれています。

内臓脂肪に変わりやすい

中性脂肪は内臓脂肪に変わりやすいです。内臓脂肪は臓器のまわりや血管のまわりにつくので、それらの働きを妨害します。血糖値を調整するインスリンの働きが悪くなったり、血管が十分に広がらなくて、血圧が高くなったりもします。

また内臓脂肪からはさまざまな有害物質がでることが分かりました。それらの物質によって病気が発症することがわかっています。

有害物質としてアディポネクチンやPAI-1、HB-EGF、アンジオテンシノーゲン、アンドロゲン、エストロゲン、IL-6、アディプシン、プロペルジン、LPL、CETP、TNF-α、レジズチン、FFA、レプチンなどがあります。

これらの物質が引き起こす病気や症状は耐糖能異常(糖尿病予備群)、血管病、動脈硬化、高血圧、性機能、免疫異常、脂質異常、摂食異常、生殖異常など多岐にわたります。

中性脂肪を減らすには?

中性脂肪が多い原因は不規則な生活や暴飲暴食であるケースがほとんど。なので、それに気をつけていけば中性脂肪が減り、それにともなう高血糖や高血圧などの症状も改善されていくはずです。
コチラのページも参考に>>>肥満と血糖値

中性脂肪の減らし方

☆夜遅くに食べない、夕食は少なめに

摂り過ぎた糖分が使い切れないと、それが中性脂肪に変わりたくわえられてしまいます。夜は寝るだけなのでエネルギーはあまり使われませんよね。同じ量の食事を朝食べるのと、夜寝る前に食べるのとでは中性脂肪にかわる量がずいぶん違います。夕食はなるべく早めに、そしてごく軽くにしましょう。

夕食は家族とゆっくり食べることが多いと思いますし、仕事で疲れて帰ってきておいしいごはんをお腹いっぱい食べたいのもわかります。でも健康のためにはグッとこらえましょう。よく噛むことでも食べ過ぎを防ぐことができます。

☆単品ではなく定食を選ぶ

お昼にかつ丼やラーメン、カレーなどを食べる人も多いですよね。でもこれらを単品で食べるとどうしても野菜不足になってしまいます。カロリーも気になりますし。定食でしたら野菜や汁物もとれるので栄養バランスが良いです。

☆炭水化物を減らす

炭水化物は糖と食物繊維でできています。糖を摂りすぎると中性脂肪に変わってしまうので、ごはんやパン、めん類などの炭水化物が大好きな人は量を減らしましょう。

血糖値をあげない食べ方で、まず野菜のおかず、そして魚や肉のおかず、最後にごはんを食べるというのがありますが、この食べ方ですとごはんを食べる前にけっこうお腹がふくれているはずですし、おかずなしでごはんだけを2杯も3杯もは食べられないので、自然と量を減らすことができます。

どうしても炭水化物が減らせないあなたは、炭水化物を分解するスルスルこうそのような酵素サプリがおすすめです。

☆甘いものを控える

甘いおかしやジュース類についつい手が出てしまう人、要注意です。糖分がたっぷりなのでどうしても中性脂肪が増えてしまいます。それでもおやつには甘いモノが食べたいのであれば果物のほうが良いのですが、果物も食べ過ぎはNG。果物に含まれる果糖は血糖値こそあげませんが、すぐに吸収され、中性脂肪になりやすいです。ビタミンなども豊富な果物ですが、ほどほどにしましょう。

私も完全に甘いモノを断つことができずにいまして、朝ならお菓子を食べていいということにしました。どうしても食べたいお菓子は次の日の朝に回すようにしています。朝食後に少しでも食べられるとけっこう満足しますよ。また、「朝からあのお菓子が食べられるんだ」と思うと朝もすばやく起きることができちゃいます。

☆アルコールを控える

アルコールが肝臓で分解されるときに中性脂肪も合成されます。お酒の量を少なくしただけで体重が減る人もいます。肝臓で作られる中性脂肪の量が減り、脂肪細胞が小さくなるためです。

それからアルコールとともにカロリーの高いおつまみもたくさん食べてしまいがちですよね。宴会やパーティーが続くようなときは要注意です。

☆運動

食事制限だけでは限界がありますし、筋肉も落ちてしまうので健康的ではありません。やはり食事療法とともに運動も必要です。

有酸素運動をするとまずは血液中の糖がエネルギーとして使われます。でも糖ばかり使っていては低血糖になってしまうので、次第に脂肪もエネルギーとして使われだします。だいたい運動を始めてから20分くらいたつと脂肪細胞の中にたくわえられている脂肪が分解されエネルギーとなります。

脂肪は皮下脂肪と内臓脂肪にたくわえられていますが、内臓脂肪の方が代謝が活発なので、先に内臓脂肪の方から使われていきます。内臓脂肪は落としやすいというのはこういう理由があったんですね。

なので、運動をするときは1回20分以上を目安にしましょう。運動をし終わってもすぐに横になったりして休むのではなく、家事をしたり買い物に出かけたりと動き続けることで脂肪も燃焼され続けます。

また運動をするタイミングは空腹の時がベスト。お腹の中に食べ物が入っているときは内臓は消化に集中します。同時に2つのことはできないので効率が悪いんですね。

空腹を感じると、お腹の中に何もないから何か食べなくては!と思ってしまいますが、空腹と言うのは血糖値が下がっているサイン。このときに運動をするとさらに糖を消費するので、低血糖にならないように今度は脂肪をエネルギーに変えて対応します。よって、ダイエット効果も高まるんですね。

お腹すいた~っていうときに運動なんて・・・と思いますが、運動をしている間に空腹感もうすれてしまいます。ただ激しい運動はさけましょう。ウォーキングや軽いジョギングくらいが理想です。

さらに脂肪燃焼効果をアップするには運動を始める20~30分前に1杯のコーヒーを飲みましょう。カフェインには脂肪を分解する酵素を活性化する働きがあるのだそう。

☆高い目標を掲げない

運動にしろ食事にしろ高い目標や厳しいルールをもうけてしまうと、続けるのが大変になってしまうかもしれません。ストレスもよくないので、気軽に気楽にやるのが一番。

たった2キロ体重を落とすだけで肝臓についた脂肪はかなりスッキリします。血糖値や血圧、中性脂肪の問題も改善されるはずなのでストイックなダイエットをする必要はありません。1ヶ月に500gを減らすようなイメージで大丈夫です。その後は今の体重の5%ぐらいを目安に減らしていきましょう。

中性脂肪を下げる食品

中性脂肪を下げるにはまず過剰なカロリーを摂取しないことですね。でもカロリーは抑えつつ、必要な栄養素はきちんととりましょう。なんでもまんべんなく食べることが重要ですが、ここではとりわけ中性脂肪を落とすのに効果のある食材を紹介しています。

☆わかめ

わかめにはコレステロールを下げる作用や抗がん作用、免疫賦活作用、血圧降下作用、強心作用などのある成分が含まれています。しかも低カロリーなのにビタミンやミネラル、タンパク質も豊富です。

そして、なにより中性脂肪を減らす働きにも優れています。中性脂肪を分解する酵素の働きを活性化するためです。中性脂肪を減らす成分ではDHAやEPAというのも有名ですが、これらはアジやイワシに多く含まれています。ということは日本の家庭でよく出てくるわかめのお味噌汁とアジの開き、そしてごはんというメニューは中性脂肪を減らすのに理想的な食事ということになりますね。

今は朝食に菓子パンとコーヒーという人も多いそうですが、やはり健康のことを考えると、少し手間ひまがかかってしまっても昔ながらの日本の定番の朝食を用意したいですね。

☆ヨーグルト

カルシウム不足になると体は危機を感じて体脂肪や体重を落とさないようにします。カルシウムの摂取量が少なくなると、脂肪を燃焼させるリパーゼという酵素のじゃまをするホルモンが分泌されるのはそのためだと思います。

カルシウムを効率よく摂取するにはヨーグルトがおすすめ。野菜や魚から摂るよりも吸収率が良いです。ヨーグルトに含まれるカルシウムや乳酸菌はコレステロールや中性脂肪を体外へ排出させる働きも。しかも乳酸菌が腸内環境を整えてくれるので、便秘の解消にもつながります。

☆豆乳

タンパク質は十分に摂りたいですが、肉や魚ばかり食べていたらカロリーオーバーになってしまいますね。そこでおすすめなのは豆乳です。健康維持に必要な栄養素はたっぷり含んでいるのにエネルギーや脂質、炭水化物などは少なめで低カロリーです。

豆乳に含まれる良質なタンパク質は筋肉や内臓の働きを良くします、すると基礎代謝もアップするので脂肪も燃焼されやすくなります。

腸の内側には絨毛という組織があって、そこで食べ物を消化、吸収します。ただ、肥満になると絨毛も大きくなって吸収される量も多く、早くなります。当然、血糖値も跳ね上がってしまいますが、糖を処理するインスリンの分泌が追いつかず、余った糖は脂肪へと変わってしまいます。

豆乳にはこの絨毛を小さくするサポニンという成分が含まれています。絨毛が小さくなれば太りにくくなるというわけです。

豆乳をそのまま飲むのが苦手な人はココアとハチミツを加えてみましょう。ココアには食物繊維も豊富に含まれていますし、イライラを抑えるテオブロミンという成分も含まれています。満腹感も得られるのでダイエット中にはとくにおすすめなんですよ。

まとめ
中性脂肪が多い人は、インスリンが効きにくいので高血糖になりやすいです。食事の量を減らしたり、内容を見直す、間食を工夫して摂るなどして脂肪を落とすことを心がけましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最近の投稿

return top