血糖値コントロールの方法

検査の結果、「血糖値が高めですね」と言われたらすぐにでも治療を始める必要があります。ただ高血糖は生活習慣が深く関わっているので、それを見なおせば多くの人の場合、血糖値は改善されます。

血糖値をコントロールするには「食事療法」と「運動療法」が基本になります。もしこのふたつを続けてもあまり改善されなければ「薬物療法」も追加することになります。

生活習慣が原因の場合は長年の積み重ねでもありますから、すぐにすぐ結果が出るわけではありません。1週間続けてみてもなんの変化もないからとあきらめないでください。食事と運動療法は少なくとも3ヶ月は続ける必要があります。

とはいっても食事療法と運動療法を3か月も続けるのは大変です。そんなあなたはこのサプリメントをチェックしてみてくださいね。
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食事療法

血糖値コントロールの基本は食事療法です。何をどれくらい食べているのかで血糖値はずいぶん変わります。

検査の結果、すでに初期の糖尿病だといわれても適切な食事療法をすぐに行えば薬に頼ることなく、血糖値を改善することができます。


食事療法というと「あれも食べられない、これも食べられない」「おいしい食事ができない」と思ってしまう人もいると思いますが、それは誤解なんです。

食べてはいけないものがあるわけではなく、量を制限するだけ。お腹いっぱい食べるよりも、上等なものを少し食べましょうという食事方法なんですよ。ある意味ぜいたくなのかもしれませんね。

食事療法のポイント

食事療法のポイントを解説していきます。

食べ過ぎを防ぐ

食べ過ぎは肥満のもと。肥満になるとインスリンの働きが悪くなって血糖値が下がりにくくなります。まずは適正体重をキープすることが大事です。

自分がどれくらいの量の食事をとったら良いか知っていますか?適正な摂取エネルギー量を計算してみましょう。

まずは自分の標準体重を計算します。そして自分の身体活動量をかけると適正摂取エネルギー量がわかります。

身長(m)×身長(m)×22=標準体重

標準体重(kg)×身体活動量(kcal/kg)=適正摂取エネルギー(kcal)

身体活動量は、デスクワークなどが中心であまり動かない人は「25~30kcal/kg」、立ち仕事などをしている人は「30~35kcal/kg」、力仕事などをする人は「35~kcal/kg」となります。

ただ肥満の人は標準体重に25kcalをかけた値が適正摂取エネルギー量になります。

はじめはカロリー計算なんて面倒だし、よくわからないと感じるかもしれませんね。でも意識していくとだんだんこれはこのくらいのカロリーなんだろうなということがわかってきます。

いくつか代表的なメニューのカロリーを紹介します。参考にしてみてください。

・ご飯1杯・・・・・・・・・・235kcal
・パン一枚6枚切り・・・・・・170kcal
・ざるそば・・・・・・・・・・284kcal
・ラーメン・・・・・・・・・・500kcal
・カレー・・・・・・・・・・・600kcal
・カツ丼・・・・・・・・・・・1000kcal
・牛丼・・・・・・・・・・・・700kcal
・ハンバーグ付け合せも・・・・700kcal
・ミートソーススパゲッティ・・700kcal

カロリー計算も大事なんですが、とにかく量をたくさん食べている人はそれを減らすことが重要です。食べ過ぎを防ぐためには、ゆっくり時間をかけて食べましょう。

食べ始めてから20分ほど経たないと満腹感を感じることができません。なので、早食いしてしまうとどうしても食べ過ぎてしまうんですね。

テレビや新聞を見ながらの”ながら食べ”もNGです。食事に集中しましょう。できれば一口ごとに箸を置くのが良いのですが、そこまではなかなかできないと思うので、せめてよく噛むように意識してください。噛みごたえのあるものを取り入れるといいかもしれませんね。

また手っ取り早く食欲をコントロールするにはファスティングがおすすめです。水と酵素ドリンクあるいは野菜ジュースのみで1~数日を過ごすという断食方法です。たしかにファスティング中は空腹にたえなければなりませんし辛いのですが、その後はほんのすこしの量でお腹がいっぱいになります。
ファスティングの方法について

規則正しく1日3回食べるのが基本。朝食を抜いてしまったりするとよけい太りやすい体質になってしまいます。

栄養バランス

栄養の偏りがないようにバランスに注意した食事は、血糖値をコントロールするだけでなく、すべての人が健康をキープするためにも大事なことですね。

テレビなどで「〇〇が体に良いと言っていた」といってその食材ばかりを食べていてもよくないですし、糖質はよくないからと言って極端に炭水化物を減らしてしまうのもよくありません。

健康を維持するためには炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維をまんべんなく摂らなければなりません。何をどれくらい食べれば良いのかをわかりやすくした食品交換表というのがあります。日本糖尿病学会が発表したもので本(「糖尿病食事療法のための食品交換表」)にもなっているので一家に1冊あると便利だと思います。

いちいち計算するのが面倒!という人はプレートメソッドという考え方がおすすめ。

直径20cmの平たいお皿を用意して、お皿の半分に野菜のおかずをのせます。そして残りの4分の1にはご飯やパン、めんなどの炭水化物を。また残りの4分の1には肉や魚、卵などのタンパク質をのせます。そしてヨーグルトやフルーツなどは別の小さなお皿によそえば完成です。簡単でわかりやすいですよね。

食材を選ぶ際に血糖値を上げにくいものを選ぶとより良いですね。
「血糖値が上がらない食べ物」についてはコチラのページを参考にしてください。

現代人は野菜や海藻類が不足しがち。ビタミンやミネラル、食物繊維をたっぷりとれるように意識して食べるようにしましょう。

血糖値コントロールは食べる順番も大切

食べる順番もポイントです。
1.一汁二菜の献立の場合はまず野菜などの副菜から。食物繊維は糖質の吸収を穏やかにしてくれるのではじめに食べます。
2.その後に汁物を。満足感をえることができるので食べ過ぎてしまうことを防止できます。
3.次に肉や魚などの主菜。ご飯などの糖質に比べると血糖値の上がり方はおだやかです。
4.そして最後にご飯です。最後に食べることで少しの量でも満足できるはずです。

食べ過ぎや栄養のかたより、食べる順番などを意識していくと食後の血糖値の上昇を抑えることができます。すると血糖値を下げるためのインスリンが少なくて済むので、すい臓への負担が減ります。

疲れていたすい臓が元気を取り戻すとインスリンの分泌も増えブドウ糖が筋肉などに取り込まれる量が増えます。その結果血糖値はどんどん改善されていきます。

間食や飲酒はOK?

おやつとして食べるものは糖分やエネルギー量が高いものが多いですよね。できれば控えたいです。でもやはり甘いお菓子も果物も食べたい時ありますよね。

がまんしてストレスを貯めるのもよくないので、少しだけならOKにしましょう。でも毎日ではなくできれば週に2~3回までに。夜ではなく昼間食べるようにしましょう。

洋菓子は高カロリーなので和菓子のほうがベター。ジュースや清涼飲料水ではなく、お水やお茶を飲むようにします。

詳しくはコチラのページで >>>血糖値が上がらないおやつ・お菓子

アルコールは血糖値が不安定な間、かなり血糖値が高い人、肥満の人、合併症を発症している人、糖尿病の薬を飲んでいる人などはNGです。血糖値がやや高いだけという人で、なおかつ食事療法をきちんとできるのであれば1日にビール中ビン1本程度ならOKと言われています。

また日本酒やワイン、ビールなどの醸造酒よりは焼酎やウイスキーなどの蒸留酒の方が血糖値が上がりにくいです。ワインなら赤ワインの方が血糖値が上がりにくいのでおすすめ。

ダラダラ飲むのはやめて、決まった量だけにします。週に2日~3日は休肝日にしましょう。

運動療法

なぜ運動が血糖値を下げるの?

運動している時にエネルギー源として使われるのはまずグリコーゲンです。その後少ししてからブドウ糖が使われ、最後に脂肪が使われます。運動を始めて少しするとブドウ糖が使われ始めるので血糖値が下がります。

またインスリンがブドウ糖を細胞の中に取り込ませるサポートをするのですが、その際に働いてくれるのがGLUT4という糖輸送担体(タンパク質)です。GLUT4がたくさんあるとどんどんブドウ糖を取り込んで血糖値も下げてくれるのですが、GLUT4を増やすのにも運動が効果的なんです。

そして、運動を続けることで体脂肪が減り、インスリンの分泌や効きも良くなります。

他にも血中脂肪値が正常になったり、HDLコレステロール(善玉)が増えたり、筋肉がついて太りにくい体質になったり、ストレス解消になったりと運動をするメリットは本当にたくさんあります。

どんな運動をすればいいの?

体の一部の筋肉を使ってもその筋肉だけのインスリン感受性が上がるだけです。それなら全身を使う運動をした方が効率的です。

また、脂肪を燃焼するためにはある程度長い時間運動をする必要があります。でも激しい運動だと難しいですよね。ゆるやかな運動を長い時間続けたほうが体脂肪を減らすのにも効果的なんです。

全身を使って運動する、長時間できる、自分の体力や体調に合わせて調整できる、気軽にできる、などが運動療法のポイントなのですが有酸素運動がおすすめ。ジョギングや自転車、水泳などいろいろありますが、その中でも気軽にはじめられるのはウォーキングですね。

歩きやすい靴さえあればいつでもはじめられます。はじめは長い時間歩けないかもしれません。ゆっくりでも良いので15分からスタートしましょう。だんだん慣れてくるはずなので、少しずつ時間とスピードをアップ。目標は30分で3キロ歩くペースです。1分間に100メートルで、約200キロカロリーの消費になります。

有酸素運動でなくても全く意味がないわけではありません。ウォーキングだけでは飽きてしまうのであれば、筋トレやストレッチ、ラジオ体操などいろいろ組み合わせても良いと思います。

どうしても運動に時間が取れない場合は?

1日に30分は運動をしたいのですが、続けてできない時は1日何回かに分けてもOKです。

例えば通勤にバスや電車を使っているなら、ひと駅前で下りて歩くだけでもよいですよね。出勤時と帰宅時に2回歩けるはずです。朝は忙しいかもしれませんが、いつもより20分も早く起きればできるはず。健康のためにはそれぐらいしなければいけませんよ。

仕事中でもフロアを移動するときは階段を使ったり、昼食には少しはなれたお店まで歩いたり、自分でコピーを取りに行ったりなどなど歩くチャンスはいくらでもあるはずです。

現代の生活は便利になってうれしい反面、ぐうたらしてしまいがち。でも家の中でも日常生活を見なおせばちょこまかと動くことができます。

リモコンは手元に置かずにテレビの前においておく、掃除機だけに頼らず拭き掃除や掃き掃除をする、食事の後に横にならず食器洗いや片付けをテキパキとすます、エスカレーターやエレベーターは使わず階段をりようする、などなど。

一つ一つは小さな運動かもしれませんが、意識して1日中過ごすとやはり違ってきます。

運動をする際に気をつけること

・ウォーキングは早足が原則。犬の散歩は立ち止まってしまうことが多いのであまりおすすめはできません。
・食後すぐはNG。30分から1時間半後に行うのがベスト。食前は低血糖になるおそれがあるのでこれもNGです。
・体調が悪い時は休みましょう。高血糖になってしまうことも。
脱水症状になると血糖値が上がります。水分補給は十分に(糖分の多い飲料はNG)。
・3日空くと運動の効果はなくなります。できれば毎日、どうしても難しい時でも1日おきに。
・体重はある程度下がると停滞します。でもそこであきらめてしまうとリバウンドしやすいので根気よく。
・準備運動・事後運動は欠かさないでください。運動しなれていない人はとくに関節や筋肉を痛めやすいです。

どんな変化がある?

インスリン感受性の改善には最低でも1~2ヶ月かかるといわれています。1週間続けてもなんの変化もないからとやめてしまわないように。続けていくことで必ず変化を実感できるようになります。

すぐに表れる変化として、血糖値や尿酸値のレベルが適正化してきます。体脂肪も落ちてくるでしょう。そしてしばらく続けているとグリコヘモグロビン値やグリコアルブミン値も変化してきます。HDLコレステロール値も改善されてくるはずです。運動直後の心拍数も下がってくると思います。

そして気持ち的にも変化が。同じ運動でも楽にできるようになって体力とともに自信がついてきます。汗をかくことや動くこと自体が楽しくなってくると気持ちにゆとりができますし、運動することが苦ではなくなるんですね。ストレス解消にもなります。

スポーツジムや自治体の運動施設には体重や体脂肪、筋肉などを簡単に測定してくれる機械があります。それで定期的にチェックできると励みにもなりますよね。ちなみに先日私も測定してもらったのですが、体脂肪が大幅に増えていることが判明。これではまずい!と運動の強化にも気合いをいれ、食事制限をするためにファスティングまで行いましたよ。やはり数値ではっきり出ると言うのは大事ですよね。

健康のためとわかっていてもやはりイヤになってしまう時もあるはず。家のまわりをグルグル歩くだけでは飽きてしまいますよね。そんな時は少し遠出をして新しいお店を開拓したり、名所や神社などを巡ってみたり、ウォーキングのイベントに参加してみたりと目先を変えてみるのもいいかもしれませんね。

また家事を一生懸命にやることだって立派な運動になりますよ。家もキレイになって運動にもなるのですから一石二鳥です^^

薬物療法

食事療法と運動療法を行っても血糖値が高いままなら、薬物療法も検討されます。薬物療法には飲み薬と注射があります。新薬も登場してますます糖尿病の治療は進歩しています。

ただ薬物治療が始まっても、食事療法と運動療法は続けなければなりません。

その他

■ストレス解消

ストレスも血糖値を上げる要因になります。ストレスを受けるとアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌されるのですが、これらの物質は血糖値を高めます。そしてインスリンの分泌や働きを抑える作用もあるので、高血糖になってしまうんです。

またストレスがたまるとついつい暴飲暴食に走ってしまう人多いですよね。私もストレス発散のために甘いモノをがっつり食べてしまうこともしばしば。それが肥満のもとになります。

ストレスはどうしても避けられないものなので、どううまく付き合って行くかがポイント。自分なりのストレス発散法をみつけてください。趣味に没頭するでも友達と話し込むでも、旅行をするでもなんでも良いと思います。


またなんでもまじめに考えないことも重要。完璧主義ですと疲れてしまいます。適度に力を抜きましょう。すべてを白黒はっきりつけようとしないでグレーゾーンもありなんだと思うだけでも気が楽になると思いませんか。

今、「笑い」も注目されています。お笑い番組を見て笑うことで血糖値が下がったという研究報告もあるんです。リラックスすることで血糖値が安定するのかもしれませんね。

■睡眠を見直す

毎晩よく眠れていますか?熟睡できなかったり、夜中に何度も目が覚めたりしてしまうと睡眠の悩みを抱えている人はすごく多いです。

睡眠不足は自律神経やホルモン分泌の分泌異常を引き起こすので、結果インスリンが上手に働かず血糖値の上昇につながります。睡眠不足は肥満にもつながるといわれているので、睡眠を見直すことはとても大切なんですよ。

睡眠の質を高めるためには・・・
・就寝時間・起床時間をいつも同じにする(規則正しい生活)
・起きたらまず朝日を浴びて体内時計をリセット
・寝る前にホットミルクを飲んで神経を落ち着かせる
・寝る前はアロマや音楽、読書などでリラックス
・快適な寝具やパジャマ、湿度、室温を追求する

■入浴

入浴は健康をキープするのにさまざまなメリットがあることはよく知られていますよね。例えば、体が温まることで血行が良くなって老廃物や疲労物質が排出されます。その結果、疲れが取れたり腰痛や肩こりがよくなったりします。

また入浴するだけで運動をした時のようにエネルギーを消費しますし、血行もよくなるのでインスリンの働きも改善されます。血糖値のコントロールにも有効なんですよ。もちろんリラックスできるのでストレス解消にもなりますね。

血糖値が高い人の入浴ポイント
・食後1時間半~2時間はおいてから入る(空腹時もNG)
・入浴前後にコップ1杯の水を飲む
・脱衣所や浴室をあたためておく
・インスリン注射や薬をのんだ直後はさける
・湯船に浸かる時間は5~10分
・半身浴
・お湯の温度は少しぬるめの38~40度

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