hba1c(ヘモグロビンa1c)正常値

ヘモグロビンとは赤血球に含まれていて、酸素を運ぶ役割を担っています。タンパク質のひとつなのですが、糖と結合しやすいと言う性質があります。ヘモグロビンが体中を巡っている間に血液中にあふれている糖と結合していくのですが、糖が血液中にあればあるほど、つまり高血糖の状態が続けば続くほど結合していく数も増えていきます。糖とヘモグロビンが結合したものをhba1c(ヘモグロビンエーワンシー)といい、その割合を調べることで血糖の状態を知ることができます。

hba1c(ヘモグロビンa1c)を調べることで過去1~2ヶ月の血糖の状態がわかります。

詳しいことはコチラのページで>>>ヘモグロビンと血糖値の関係糖尿病との関係

血糖値は食事の内容などによってかなり変化します。数値としては不安定なので、血糖値だけで糖尿病かどうかの診断はできません。今はhba1c(ヘモグロビンa1c)の値も糖尿病の診断基準に含まれています。


hba1c(ヘモグロビンa1c)の正常値は?

指標 可(不十分) 可(不良) 不可
HbA1c(%) 6.2未満 6.2~6.8 6.9~7.3 7.4~8.3 8.4以上
空腹時血糖値mg/dl 80~110未満 110~130未満 130~160未満 130~160未満 160以上
食後2時間血糖値mg/dl 80~140未満 140~180未満 180~220未満 180~220未満 220以上

※この表のHbA1cの値は国際基準値です。2012年から日本でもこの値が採用されるようになりました。以前使用されていた日本独自の数値よりも0.4%高くなっています。

現在、推奨されているのが、血糖正常化を目指す際の目標は6.0未満にすることです。

hba1c(ヘモグロビンa1c)値が異常に低いとき

hinketu
出血しているとき、溶血性貧血や腎性貧血をおこしているとき、鉄欠乏性貧血の回復期などは、古い赤血球が新しいものとどんどん入れ替わるので、赤血球の寿命が短くなります。ということはhba1c(ヘモグロビンa1c)ができても溜まっていかずに減っていくので、hba1c(ヘモグロビンa1c)値は低くでます。

また、エリスロポエチンというホルモンは赤血球の産生を促すので、このホルモンを投与している時もhba1c(ヘモグロビンa1c)の値は低くでます。

鉄欠乏性貧血の場合、貧血をおこしているときは赤血球の寿命が延びて対応しているので、hba1c(ヘモグロビンa1c)はその分たまりますね。なのでhba1c(ヘモグロビンa1c)の値は高くでます。

ですが、鉄剤を投与するなどして貧血を改善していっている時期は、弱い赤血球が増えてきて、赤血球の寿命は一時的に短くなるのでhba1c(ヘモグロビンa1c)の値は低くなります。

このようにhba1c(ヘモグロビンa1c)の値は食事には影響されませんが、赤血球の寿命には左右されてしまいます。貧血などではっきりとした血糖の状態を知ることができない場合は、グリコアルブミンの値を測る検査をする必要があります。

グリコアルブミンとは血液中のタンパク質のひとつであるアルブミンにブドウ糖が結合したもの。血液だけでなく体中の組織や体液中に存在しているのですが、赤血球の寿命とは無関係です。

グリコアルブミンの値を調べると採血した時から過去約2週間の血糖の状態を知ることができます。

hba1c(ヘモグロビンa1c)が低くても心血管疾患のリスクが高い

shinshikkan
国立がん研究センターの研究によると、hba1c(ヘモグロビンa1c)の値が高くても低くても動脈硬化などが原因で起こる虚血性心疾患や脳梗塞、脳出血などの心血管疾患のリスクが高いことがわかりました。

hba1c(ヘモグロビンa1c)の値が高い場合は、糖尿病が進んで動脈硬化などもあるでしょうから、心血管疾患のリスクが高いことは納得できますよね。でもhba1c(ヘモグロビンa1c)値が低すぎても、心血管疾患のリスクが高いことはあきらかなんだそう。

hba1c(ヘモグロビンa1c)と心血管疾患リスク都の関連をしらべた調査では、hba1c(ヘモグロビンa1c)値5.0~5.4%を基準に考えたときに、5%未満は1.50倍、5.5~5.9%は1.01倍、6.0~6.5%は1.04倍、6.5%以上は1.77倍という結果がでています。

hba1c(ヘモグロビンa1c)値が5%未満と低いとそれはそれで良くないということなんですね。赤血球の寿命が関係してくると思われるので、何らかの病気が隠されているのかもしれません。なので、hba1c(ヘモグロビンa1c)値が低いからと安心しきらないでくださいね。あまりにも低い場合は病院で検査をした方がよいでしょう。

【参考】ヘモグロビンA1c (HbA1c)と心血管疾患リスクとの関連について(国立研究開発法人 国立がん研究センター)

血糖値は良好なのにhba1c(ヘモグロビンa1c)値が高いのはなぜ?

血糖値は食事の内容などによってすごく変化します。なので、たまたま採血した時の血糖値が低かっただけということもあります。

例えば、食事をしてインスリンがたくさんでていても、血液中に中性脂肪やコレステロールが多かったり、ブドウ糖を細胞内に取り込む能力が落ちていたりするとずっと血糖値は高いままをキープしています。翌朝の空腹時になってやっと低くなるという人も。そしてこのときに血糖値を測れば正常な値がでるかもしれませんが、本当は高血糖の状態が長く続いていることだってあるんです。

そのため、空腹時血糖値だけを気にしていてはだめなんですね。hba1c(ヘモグロビンa1c)値もコントロールしなければなりません。

またhba1c(ヘモグロビンa1c)値が高くでてしまう場合として、腎不全、異常ヘモグロビン症、アスピリンの大量内服、慢性アルコール中毒症などがあります。

hba1c(ヘモグロビンa1c)が良好なのに食後血糖値が高い人もいる

shokugo
食後に血糖値がバーンと上がってしまう人がいます。インスリンが大量に分泌されて、またすぐに元の状態には戻るのですが、やはり血糖値の乱高下は体にとっては大きな負担。

食後高血糖の人は心筋梗塞や狭心症、大動脈瘤などで死亡するリスクが高いので注意が必要です。かくれ高血糖といい、空腹時血糖値だけを測っていても見つけることができませんし、hba1c(ヘモグロビンa1c)の値だけでもわからないかもしれません。ブドウ糖負荷試験で食後の状態を測ってようやくかくれ高血糖がわかるんですね。いろいろな検査を組み合わせるのにはそういう意味もあるんです。


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