ヘモグロビンと血糖値の関係

ヘモグロビンと血糖値の関係

血液中にある赤血球は肺で酸素を受け取って全身に届けます。そして二酸化炭素を回収して肺まで戻ってきます。その酸素や二酸化炭素と結びついて運搬するのが赤血球に含まれるヘモグロビンです。タンパク質のひとつです。

このヘモグロビンは血液中にある糖とくっつきやすいという性質があります。ヘモグロビンとブドウ糖が結合したものをグリコヘモグロビンといいます。グリコヘモグロビンにもいくつか種類があるのですが、糖尿病と深いかかわりがあるのはHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)です。



血液中にブドウ糖が多ければ多いほど、あるいはヘモグロビンがブドウ糖にさらされる時間が長ければ長いほど、HbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)の割合も増えていきます

血液中のHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)の割合を調べることで、血糖値がどのような状態であるのかを知ることができます。HbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)の割合が高ければ、血液中にあったブドウ糖の量も多いということ。なので、血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)の間には正の相関関係があると言われているんですね。

赤血球の寿命は120日ほど。その間、ずっと体内を巡ってヘモグロビンは徐々にブドウ糖と結合していきます。そして赤血球の寿命とともにHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)も壊れてしまいます。

健康診断でHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)の検査を受けることができ、おおむね1~2ヶ月前の血糖値の平均を知ることができます。

赤血球の寿命は120日(約4ヶ月)なのですが、できたばかりの赤血球はブドウ糖と結合しにくいということもありますし、寿命を迎えた赤血球は毎日脾臓でどんどん破壊されてしまうので3~4ヶ月前の赤血球は全体の10%ほどになってしまうのだそう。そんなわけでHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)は赤血球の寿命の約半分の1~2ヶ月前の血糖値を反映することになります。

この検査結果は採血時の食事などには影響されないので、普段どんな生活を送っているのかがわかってしまいます。検査直前だけ規則正しい生活をしても日頃の不摂生はすぐにバレてしまいますよ。

糖化反応とは

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糖化反応とはタンパク質とよぶんな糖が結びついてタンパク質が変性、劣化してAGEs(エイジス)という物質を作ることです。

タンパク質のひとつであるヘモグロビンとブドウ糖が結合してHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)になることも糖化反応のひとつ。

そして糖化反応は老化やさまざまな病気の原因にもなります。

糖化されたタンパク質は本来のタンパク質とは異なり、タンパク質が本来しなければならない機能をはたしてくれません。体の中にある酵素の多くはタンパク質でできています。なので、そのタンパク質に異常がおこれば、酵素の機能も低下してしまいます。酵素がきちんと働かないことと、糖化によってできたAGEsという物質がシミやシワ、髪のハリやツヤの低下などの老化現象を進めるだけでなく、認知症やガン、動脈硬化、高血圧などを引き起こす原因にもなります。

食品を加熱すると茶色く色がついたり、香ばしい香りがしたり、風味が変わったりすることも糖化反応なので、食品化学の世界では以前から注目されていました。クッキーなどを焼くと変化するのも糖化によるものです。

ただ、その糖化反応が体内でも起こっていることがわかり、それが老化や糖尿病などの病気の進行などにも関わっているというので今研究が進んでいる分野なんです。アンチエイジングでも糖化対策は注目されていますよね。

健康診断などで血液検査をするとHbA1cと表示される項目があると思います。通常は血糖値のコントロールのために使われる数値なのですが、自分の体の糖化状態がどのくらいなのかを知る目安にもなります。HbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)が糖化されているということは、身体中にある他のタンパク質も同じように糖化されているということですよね。なので、この数値が高ければ体内で糖化が進んでいるということがわかります。糖化が進んでいるということは老化や病気も進行しやすいということです。

HbA1cの基準値は6.2%未満なのですが、5%代にすることで酵素機能の低下などの影響がなくなると言われています。

糖化反応はどうやって防ぐ?

炭水化物などから糖分をとるとブドウ糖として体に吸収されます。ブドウ糖は大事なエネルギー源になります。ただすぐに使われないブドウ糖は脂肪細胞や肝臓に一時保管されるのですが、それでも余ってしまったブドウ糖は血液中をただようことになります。その間にタンパク質とくっついてしまうんですね。

糖化反応は血糖値の急激な上昇のくりかえしや、高血糖の状態が長い間つづくときに進みやすいです。

とくに糖化が進むのは食後1時間と言われています。食事によって血糖値が上がっている時に糖化が起こるからです。なので、食後血糖値をどれだけ抑えるかがポイントになります。

GI値の低いものを食べる

血糖値の上昇スピードをあわらすGI値を基準にして食事内容を考えましょう。ただたんにカロリーを気にするだけではいけません。GI値が高いものはやわらかくて消化の良い物が多いです。そのようなものばかりではなく硬いものも意識して食べるようにすれば、食べるスピードも遅くなるので血糖値の上がり方もゆるくなります。

食べる順番

いきなり炭水化物から食べ始めてしまうと、ブドウ糖が一気に吸収されて血糖値がぐんぐん上昇します。まずは食物線維の多いものから食べましょう。食物線維が糖にからみついて糖の吸収をおさえてくれます。最初に野菜などのおかず、その次に肉や魚などのおかず、そして最後にごはんなどの炭水化物の順です。

炭水化物のとりすぎを防ぐ

血糖値を上げてしまう糖質ですが、何も甘いものだけに含まれているわけではありません。炭水化物も糖質と食物線維でできています。なので、炭水化物のとりすぎもNG。白米大好きな日本人が多いですが、食べる量を減らしたほうがいいですね。すでに書いたように、野菜のおかず⇒肉や魚⇒ごはんの順で食べるとごはんの食べ過ぎも防ぐことができます。

甘いモノを控える

糖分をたくさん含むスイーツはできるだけとらないほうが良いです。とくに白砂糖を使っているものは血糖値の上昇スピードが速いですし、糖化も進めやすいです。
どうしても甘いものが食べたくなったら、血糖値を上げにくいお菓子を選びましょう。

【参考】血糖値が上がらないおやつ・お菓子

ストレス解消

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ストレスがたまるとコルチゾールというホルモンが異常分泌されます。このホルモンは血糖値を上げてしまう作用があるので、糖化もすすんでしまうというわけ。ストレスを上手に発散できるようにしましょう。友達と話をする、旅行に出かける、ポジティブに考える、専門家に話を聞いてもらう、趣味に没頭するなどなんでも良いと思います。

運動

食後血糖値の上昇をおさえるには有酸素運動がおすすめ。食事をしたあと軽くウォーキングをする習慣をつけましょう。

抗酸化物質を摂る

紫外線やストレスなどで起こる酸化反応を「体がさびる」といいますね。糖化反応は「体がこげる」といいます。原因になるものは違いますが、どちらも異常な老化や病気の原因になりますし、体が酸化すると糖化も促進されてしまうので、酸化を防ぐ食品を積極的にとるようにしましょう。パワーのある抗酸化食品はトマト、カカオ、赤ワイン、大豆製品、緑黄色野菜、フルーツ、ナッツ類など。

抗糖化物質を摂る

糖分とタンパク質の結びつきを防いでくれる食品を積極的にとるようにしましょう。日本茶(カテキンを含むもの)、モロヘイヤ、サニーレタス、ほうれん草、大葉、ピーマン、水菜、ショウガ、春菊、チンゲン菜、イチゴ、ブルーベリー、バナナ、パイナップルなど。

AGEsをたくさん含む食品をさける

食品から摂ったAGEsがすべて体に吸収されるわけではないのですが、ごく一部は体内にとどまると言われています。できるだけとらないようにしたほうがいいかもしれませんね。とくに魚や肉を焼いたり揚げたりするとAGEsはグッと増えてしまいます。ポテトチップスやフライドポテトなどもひかえましょう。


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